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イタリアと森町と

アメリカツアーの模様をアップするのもままならないまま、今月上旬は2022年イブラ・グランド・プライズ国際音楽コンクールに演奏と審査で招かれてきました。

3年ぶりのシチリアの空気、再会した演奏仲間の音楽の美しさに涙し、共に演奏で会話ができる喜び、そして深い感情の往還を伴う毎晩の会話に浸った一週間。帰国してもまだまだ、現地での感動に包まれています。


海外、特にヨーロッパで演奏するといつも有り難く思うのは、音楽を作品として喜んで聴いてくれることはもちろん、それ以上に演奏家がどのように音楽を表現したいのかという、演奏家の個としての人間性を見てくれること。さすがヒューマニズムの精神が浸透しているなと思います。


作品の技術的完成度の高さは前提として当然で、プラスその人自身の解釈や、音楽に対してどう思うか・考えるか、どれだけの希望や夢やパッションが音楽に対してあるのか、どんな世界を表現したいのか、などというところを見てくれようとしてくれること。そして、そこに対して感じた聴く側としての想いや感想を直接伝えてくれること。

そうしたヒューマニズムに溢れた交流が、何よりもお互いの人間性を伸ばしてくれるものと思いますし、そういう聴衆が、本当の意味で演奏家を育ててくれるのだなと感じます。


日本でもそのように聴いてくださる人は多いのでしょうが、直接何かを言いに来てくださる方は少ないなと感じます。慎み深さが美徳なお国柄でもありますし、特に今は感染への配慮もありますしね。でも、どんなことでも感じたことを教えていただけるのはとても嬉しいことです。

私も自分が聴く側観る側になる時にはできるだけ感じたことをお伝えしたいと思っています。


さて、シチリア滞在後は帰国用陰性証明取得のためローマに数日残り、その間教会と博物館巡りもできました。こちらの様子もまたアップできたらいいなあ。


そして、日本での演奏のお知らせを一つ。

10月2日(日)14時より、森町文化会館大ホールにて「フルート・二胡・ピアノで巡る世界音楽紀行」を開催していただきます。二胡は高校の後輩でもある鈴木裕子さん、ピアノは大学の同期の奥村友美さん。お二人とも静岡県ゆかりの世界に羽ばたく演奏家です。


森町では天宮神社十二段舞楽の保存会に入れさせていただいているご縁で、このような素晴らしい公演を企画してくださいました。

できるだけ親しみのあるプログラムをというリクエスト以外、内容は全て任せていただき、自主企画以外の企画で、演奏と制作両方に携われる喜びと責任とを噛み締めています。


一般発売は7/24から、森町文化会館ほか下記サイトに記載のプレイガイドにて、電話予約は7/26から森町文化会館にて開始されます。


共演のお二人とは4年前にもご一緒しましたが、西洋の鍵盤と管、東洋の弦という組み合わせは、素晴らしいお二人の力量があってこそですが、ハーモニーの響きの出方や表現力が本当に多彩。聴き慣れた曲も新鮮に聴けるのではないかと思います。


会館は天竜浜名湖鉄道・森町病院前駅から徒歩1分。新東名の森掛川ICより車で5分。できるだけ多くの方に聴いてほしいとの意向で、大変お得な価格設定になっています。

アメリカ、イタリアと久しぶりに外の空気を吸って得てきたものを音楽で表現できますよう精進いたします。

森町の自然豊かな秋も感じに、聴きにいらしてくださいましたら嬉しいです。






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