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新年のご挨拶と仕事初め

新年も十日ほど過ぎてしまいましたが、明けましておめでとうございます。

旧年中にはみなさまから温かなお心遣いを賜りまして誠にありがとうございました。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。


今年は元日から心痛むニュースが飛び交い、当事者の方々を思うと悲しくやりきれない思いでいっぱいになります。どうか一日も早く心安らぐ日々が戻りますように。


今こうして何事もなく生きていられるのも、見えないところで日常を支えてくださる多くの方々のご尽力があってのことだと、改めてその有り難みを感じます。


少しずつ、周りや世界に恩返しができる人生を送れるよう、今年も精一杯励みます。

そして、天と地を繋ぐ龍の笛の如く、その音で世界が調和に満ちるようにと願う、その壮大な理想に少しでも近づけるよう音楽に一層邁進します。


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今年の仕事初めは、東京でKフルートコンクールの審査でした。


このコンクールの審査コメントは、手書きではなく、その場で口頭で伝えるという珍しい形で、N響の中村淳二さん、高校の先輩の菅井春恵さんと、私の、審査員3人で頭をフル回転させながら、出場者お一人お一人に心を込めて言葉を伝えました。


質問もできるし、反応も分かるので、紙で渡すよりももっと人間的なやりとりができて、とてもいい形だなと思いました。

あとのお二人の審査員のコメントから、私自身も勉強させていただいたり。自分の生徒たちにも受けるように勧めたいと思うコンクールでした。


さて、実はこの日、一日東京だったのに家に携帯を忘れて出てしまって、会場まで行くのに一苦労でした。


初めて行く場所だったので東京駅からの行き方が全く分からず、不安いっぱいでタクシーに乗り込み、運転手さんの携帯を触らせてもらって会場名を検索して住所を出して…といったことをしながらようやく辿りつくことができました。


時間と会場名を手帳に書いていたからよかったものの、スケジュールも携帯で管理していたらアウトでした。手帳まで忘れなくて本当によかった。。


行き着くまではヒヤヒヤな時間でしたが、想いのこもった演奏の数々を一日中聴くことができて、築地のど真ん中にある会場の、向かいにあるお寿司屋さんで美味しいランチも食べられて、幸せな仕事初めとなりました。


審査終了後、夜の築地や銀座の街を携帯を持たずに歩くのも、なんだかちょっとした冒険気分で。

きっと携帯を持っていたら電話したりメールチェックしながら帰路に着くだろうに、街の景色や人の行き交う姿をいつも以上に見つめ、携帯のない時代ってこうだったのかなあと思いながら新鮮な感覚を楽しみ、図らずもデジタルデトックスができた充実した一日でした。


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こうして始まった今年のお仕事でしたが、有り難いことに昨年から、海外を含む演奏の打診を次々といただいており、嬉しく思うとともに気が引き締まります。

一つずつ丁寧に向き合って準備を進めながら、早くみなさまに全てのスケジュールをお伝えできる段階になることを待ち望んでいます。


最後になりましたが、今年一年も、みなさまが健やかで幸せにお過ごされますよう、心よりお祈り申し上げます。


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