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静岡県立大学特別講義

静岡県立大学にお呼びいただくのは、3年前に続き今回が3回目。国際関係学部の学生さんに向けて、海外での演奏活動の模様や経験から得たことなどを、とのリクエストをいただきました。


前2回はレジュメを配布し音楽思想の知識も得られるようにしましたが、今回はあえて配布物をなくし、知識を伝えるのではなく、今年の海外演奏経験から得ることのできたヒューマニズムの精神を学生さんと分かち合うことができたらと考えました。


感受性の豊かな年代をコロナ禍で過ごさなければならない学生さんたちは、きっと私たち大人以上に先の見えない不安や虚無感を感じているのではないかと思います。


海外に出て行くことが決して全ての解決策になるわけではないけれど、マスクを取ってコミュニケーションすることすら得難いものになってしまったいま、狭くなってしまった世界の中での思考の範囲よりも、本当はもっと多くの可能性や選択肢があるよ、ということが拙い話から少しでも伝わっていれば嬉しいです。


そして授業の最後には、副学長の富沢壽勇先生が「コロナで演奏の場を与えられなくなってしまっても、再開できるまで待ち次々と公演を実現されたことは、音楽(や舞台に立つ者を)を支えている人たちの素晴らしさである。」と仰られました。


この壇上に立たせていただいたこともその中の一つです。部外者が学内に入れる時まで辛抱強くお待ちくださいましたこと、本当にありがとうございました。


私のようなものを応援し気にかけてくださる周りの方々への感謝と、求められる以上のものを少しでもお返しできるように日々勉強し精進する思いを新たにした一日でした。


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一昨日には来月の打ち合わせを一件。今年の仕事納めとなりました。


今年は世界各地の舞台に立たせていただいた特別な一年だったとともに、土地との繋がりということについても深く考えた年になりました。

みなさまから頂戴しました温かなお気持ちを励みに、来年も変わらず精進して参ります。


どなたさまもどうぞ健やかに心安らかに、佳いお年をお迎えくださいますように。


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