静岡県立大学特別講義「独想と喧騒の中で」、日差し照りつけるなか、朝9時開始にもかかわらず講堂いっぱいの聴講の方にいらしていただきました。
カンボジアの人・生活・音について、自分だけのものにしておくのはあまりに勿体ない経験をシェアする機会をいただき、深く感謝いたします。そしてこの経験をさせてくださった、現地での全ての方々にも。
田舎の人々の生活、取り巻く音、音への感受性を伝えるなかで、特に人々が音をどう聴いているのかという知覚感覚の部分に関して、言葉にするのにかなり苦労しましたが、同時に自分の感情や頭を整理したり、発見や学びの多い時間にもなりました。
目に見えるものの違い以上に、人の感覚や感性の違いを体験することに、旅をする・異国に行く醍醐味があること、そして、その時にぶつかる戸惑いや悩みが自分の思考をもっと自由にしてくれるということが、聴講のみなさまに伝わっていれば嬉しいです。
今回は、カンボジアで出会った日本人ボランティアお二人の体験も、直接・間接的にお聞きいただきました。私よりもずっともっと現地に溶け込み濃い体験をされた方々が「とにかく一歩踏み出そう!」と熱く語る想いは、どなたの心にも届いたと思います。
集まった感想は100枚以上で、裏までびっしり書かれたものも多くて驚いています。
お二人の熱量に後押しされたのだな、と全て有り難く読ませていただき感じたのと同時に、若者が未来を持てる社会に、先に生まれた私たちがしていかなければならないんだよなと、そんなことも考えさせられました。
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感想の中には質問もあり、また講義内で、HPやSNS経由でも質問を受け付けるとお伝えしたので、限りなく可能性は低いと思いますがご質問者がここを見ているとして、いただいた質問にお答えいたしますね。
Q1 もし私が物乞いにあったらどうするか?
A1 どういう相手かで判断が分かれますが、例えば明らかに自力で働けなさそうな身体の人ならお金を渡すかもしれません。
子どもの場合には、そのお金がどこに行くかが分からない限り、食べ物やその子にとって必要な物を渡す方がいいと私は思っています。
Q2 現地の人とコミュニケーションを取る際に言葉で困ったことはなかったか?言語の壁は?
A2 教育関係者とは大体英語でコミュニケーションが取れます。子どもたちはクメール語しか話せないので、そういう時にはクメール語の翻訳アプリが大活躍しました。
私はクメール語は挨拶程度しか話せないのですが、子どもたちはとても人懐っこく屈託がないので、すぐに友達になってくれます。
大人も基本的にとても親切で、言葉が通じなくても親身になって助けてくれますので、言葉の問題で困ったことはありません。
でも現地の言葉は喋れるに越したことはないですね。クメール語の難しさに怖気づていますが、話せたらもっと色々な人たちと深い会話ができるのになといつも思います。
Q3 コンサートツアーなどだけでなく、国際協力のような活動をしようと思ったきっかけは?
A3 もともと教育への関心があったこと、また、フルーティストを目指した時からチャリティコンサートをしたいと思っていたので、具体的には何も覚えていませんが、小さい頃の家庭環境や教育などから何かしらの影響を受けていたのだと思います。
それから、クラシックや伝統音楽は、演奏することと継承することがセットなので、必然的に次の世代に伝えたい、という思いは湧きあがります。それが、日本だけでなく世界に広がっているだけのことかな、と思っています。
Q4 学生時代にこれをやってよかった、挑戦してみてよかったと思ったことは?
A4 海外滞在/留学、一人暮らし。できるだけ自分と違う年代・環境の人たちと関わること。
逆にもっとやっておけばよかったことは勉強です。特に学部時代。超一流の先生方から学べる環境だったので、もっと色んな授業を取っていればよかったなと思います。
Q5 人生のモットーは?
A5 人に対しては「人に歴史あり」、自分に対しては「人事を尽くして天命を待つ」です。
モットーって、こうなりたいという目標でもあると思うので、裏を返せばまだ自分に足りないところかなと。そう思えるような生き方をしたいという願望でもあります。
ご参考になれば幸いです。
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この日は外も中も、暑くて熱い時間が流れていました!
この熱さ、カンボジアを思い出します。こんな熱さのなかで演奏していたと思うと、そこだけは自分を褒めてあげたい笑
本格的な夏に向けて、どなたさまもご自愛ください。