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静岡県立大学特別公開講義「音楽と人類史」Ⅰ

更新日:2020年4月23日

ムセイオン静岡「世界の文化遺産」特別公開講義第1回目、前日とは打って変わって肌寒い気候のなか、学生のみなさんのみならず、ありがたいことに教員の先生方や一般聴講の方も多数ご来場いただきました。


講義内容は、私たちは「音楽」をどう捉え、未来に伝えていけるのか、ということを最終的な問いかけにして、西と東の古代の音楽とその精神を中心に、今私達が考える「音楽」とは違う意味を持っていた時代を振り返っていきました。 用意した笛は7本、トラヴェルソとアルトフルートはお借りして、それぞれ当時の音楽と音楽観を説明しながら吹きました。


国際関係学部の授業の一環なので、聴講の学生さんは音楽を専門に勉強しているわけではないですが、だからこそ、音楽を聴く人の存在が、音楽の価値を認めて受け継いでいくためには不可欠であるということを伝えたいと思い、できるだけ広範で哲学的な意味を持つ内容にしました。何か心に響くものがあったり、考えるきっかけになるものが残せていれば嬉しいです。


しかし、講義が大分伸びてしまい、そのあとの先生方との鼎談の時間が短くなってしまったこと、先生方のお話を楽しみにしていた方には大変申し訳なく…桁違いに博識な先生方のお話を聞ける時間が少なかったことが本当に勿体なく反省極まりありません。第2回目にもぜひお二方にご登壇いただけないかと熱望しています。


次回第2回目は12月4日(水)10:40からです。次回は演奏中心で、無伴奏フルート作品を解説を交えて演奏します。そして、カンボジアの音楽教育にもスポットを当てて、詳しくお話しする予定です。またぜひたくさんの方にいらしていただけますように。


そして、今日はこれから中国・海南島に行ってきます! 講義でも紹介した、正倉院所蔵楽器を復元した楽器を用いて失われた古代中国の音楽を演奏する「天平楽府」海南島公演です。帰国後の来週23日には、現在東京国立博物館で開催中の「正倉院の世界ー皇室がまもり伝えた美ー」展覧会に合わせて、館内でも演奏する予定です。

芸術の秋、さまざまなお仕事をいただけることに感謝して、どの機会も大切に心を込めて、音楽と、音楽を分かち合う人と、向きあっていきます。

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